文部科学省は、8月27日 全国の小学6年生と中学3年生を対象にした「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の結果を公表しました。

私の世代(1970年代学生でした)では統一されたテストを受けた記憶がありませんが
同じ問題を全国レベルで行う意義は
日本の未来を担う子供たちの学力を測り、よき点、課題を明確にしたうえで、今後どのように教育を施していけばよいか考えるという点においては、よい資料になったのではないでしょうか。

公表された主な結果を抜粋してみました

公立小学校では、成績下位の自治体と全国平均の差が縮み、文科省は「底上げが図れた」とみているようです。 

同テストは2009年以来4年ぶりに全員参加方式になりました。
今年4月24日に全国の約3万校219万人を対象に実施。教科は基礎的な知識をみる国語A、算数A(数学A)、応用的な知識をみる国語B、算数B(数学B)の4つ。

 2010年度と昨年度は抽出方式で実施されたため、今回は詳しい分析が可能になったわけです。

結果
公立小学校の正答率の平均
国語Aが62.7%、Bが49.4%、
算数Aが77.2%、Bが58.4%。
公立中学校は、
国語Aが76.4%、Bが67.4%、
数学Aが63.7%、Bが41.5%


都道府県別にみると、

秋田県が小学校の国語A、B、算数A、B、中学校の国語A、Bの6教科で1位。
福井県は中学校の数学A、Bの2教科が1位で、過去の学力テスト同様、上位は固定している。

正答率が低かったのは小学校国語Aで静岡県、小学校算数Bで北海道、ほか6教科は沖縄県が最下位となった。

正答率の最下位の地域と全国平均の差が過去のテストに比べて縮小していて、
小学校の全教科では5ポイント以内に収まりました。
公立中では、全国平均を5ポイント超えて下回った都道府県は国語Aで1、国語Bで0、数学Aで1、数学Bで2自治体。


見えてきた課題

 今回、基礎的な知識の改善は見られました
 読解力や知識を活用する問題には、課題があります。

小学校の国語Bでは、目的や意図に応じて、必要な内容を適切に引用すること
         自分の考えを書くことに課題があります

 中学校の数学Bでも、
碁石の数を数式を使って説明する問題では正答率が25.3%、無回答率が42.2%
 
アンケート調査でわかったこと
 授業の中でわからないことがあったときにどうするか
小学校では、友達に尋ねることが多い 約32%
      先生に尋ねる 約26%、
      家の人に尋ねる 約24%、
      自分で調べる 12%
     、そのままにしておくことが多い 約5%。

中学校では、
友達が約42%、
先生が約25%、
自分が約16%、
そのままが約9%、
家の人が約7%

 学校へのアンケート結果
現在の小学6年生に対し、小学校1年または2年生から英語指導を始めた小学校は約30%ありました。

 そのほか、インターネットの使用については、
利用する児童生徒の割合が調査開始年度以降、増加傾向にあります。
中学校では、平日1日あたり1時間以上使用すると答えた生徒は約50%いました。

個人情報保護に敏感な人たちは、一斉、だとか一律を嫌がります。
また、順位が明確になるため、正当率の低かった静岡や北海道、そして沖縄はある意味で汚名を着せられたわけで、これを挽回する手立てを考えていくでしょう。

ただ過去に日本人が経験したように、ただ点数を上げさえすればよいのか、知識偏重の弊害もありますから、評価方法も、知、徳、体のバランス良い観点で総合的に出していただき体ものです。 




調査結果の詳細は、

国立教育政策研究所のホームページで見ることができます。
http://www.nier.go.jp/kaihatsu/zenkokugakuryoku.html


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